ゆとりSEですがなにか

忘れないようにメモしてます。

映画『君の名は。』の時系列の図と感想

大ヒット中ということで、『君の名は。』を見てきました。

けっこう面白かったですよ!

でも色々思うところもあり、感想、あと時系列を図解しました。

以下、ネタバレなのでまだ観てない方はご注意を。

 

 

 

 

 

 

時系列の図

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三葉と瀧は2013年と2016年の間で入れ替わっていたのですね。

瀧が2016年に飛騨へ旅行し、2013年に起きた彗星の災害を知るまで、その事実に気付かせないような脚本は上手でした。

(瀧も驚いていましたが、iPhoneの機種の世代で気づきそうなもんですけど)

三葉が既に死んでいることを知った瀧は、ご神体のお神酒飲み、最後の入れ替わり。

二人は生還ルートへGO!

最後は2021年に市ヶ谷あたりで再会して『君の名は?』という綺麗な流れ。

 

でも以下の疑問が残ります。

・なんで入れ替わりが起きたのか。

・なんで山頂で時空を超えて二人が会えたのか。

 

正解はわかりませんが、おばあちゃんのセリフがヒントのように感じました。

この映画で使われ続ける『糸』というモチーフ。それに対して、おばあちゃんは以下のように説明します。

 

土地の氏神さまのことをな、古い言葉で産霊(むすび)って呼ぶんやさ。この言葉には、いくつもの深いふかーい意味がある。
『糸を繋げることもムスビ、人を繋げることもムスビ、時間が流れることもムスビ、ぜんぶ同じ言葉を使う。それは神様の呼び名であり、神様の力や。ワシらの作る組紐も、神様の技、時間の流れそのものを顕しとる』
『よりあつまって形を作り、捻れて絡まって、時には戻って、途切れ、またつながり。それが組紐。それが時間。それがムスビ』

 

時間は一直線に伸びているものではなく、糸のように捻れて絡まったりする、という考えですね。おばあちゃんの解説を元に図にしてみると以下になりました。

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彗星の接近という宇宙規模の事象によって、時間の流れがぐにゃっとなり近くなっているから入れ替わりが起きた!そして時間の流れがぐにゃっとなって接しているから、時空を超えて山頂で出会えた!

自分はこう理解しました。

 

ほんまに彗星の接近で時空が歪むのかよ!という疑問をお持ちの方は以下のリンクを読んでみてください。

時空の哲学 - Wikipedia

タイムトラベル - Wikipedia

タイムマシン - Wikipedia

 

 

 

 

どうです?よくわからないのでしょう?

僕もです><

 

感想

人の名前ってよく忘れることがありますよね。「あー!なんだっけ、あの人の名前!」というもどかしさは恐らく皆が経験済み。その対象が好きな人だったら?好きなのに、名前が思い出せない。。多分すごくもどかしい。相手を好きだという感覚がハッキリすると思います。

映画『君の名は。』は普遍的テーマである『相手に会いたい』『好き』という気持ちを、『夢での入れ替わり』『相手の名前を忘れてしまう』という特殊な設定・舞台によって、際立たせて表現した秀作でした。

特殊な設定・舞台なのですが、現実世界に起きたことのように納得できるのは、新海誠監督の真骨頂であるリアルで綺麗なアニメーションのおかげでしょう。

 

伝えたいテーマがはっきりしていてそれ以外をバッサリ切っていたのが印象的でした。

ハリウッド版エンターテイメント映画なら、彗星からの避難成功のシーンがメインでしょうがバッサリ切ってましたねw

また前半の二人の入れ替わったシーンも結構ダイジェスト版的でした。もっとラブコメ要素多いのかと思ってたので意外でした。

 

最後に、この『君の名は。』が大ヒットしていることについて。

いい作品だと思うけれど、これが大ヒットして社会現象になるのかー、という違和感がありました。

この映画ってそこまでエンターテイメントに徹してはいないです。新海誠監督の作家性(ロマンチックな男の本当の自分はどこかにいる的な)は残ってるし、割とアニオタちっくな演出は残っていて、自分は深夜アニメの映画版のように感じました。

それでもこの映画が大ヒットするっていうのは、もう日本国民、特に若い世代が総アニオタ化しているということです。

(総アニオタ化というのは、昔のデュフデュフ言ってる典型的なオタクのイメージにみんながなっているのではなく、割とリア充な人まで深夜アニメを見るっていうこと)

今の若い世代は、小さいころからアニメで育ち、アニオタであることに後ろめたさなど感じず、そのまま深夜アニメまで見ているのでしょう。

自分も後ろめたさなど感じず深夜アニメを見ていますが、それが主流派になる日が来るなんて。。。という違和感でした。

 

あずまんがいっていることも何となく分かる気もする。