北朝鮮では、チョコパイが貨幣のように使われているという。チョコパイは工場労働者へのおやつとして支給されたが、現在はチョコパイ一枚と米 数Kgが交換されているらしい。なぜこのような事態が起きたのか考察したい。
貨幣には要件がある。価値があること、尺度があること、流通可能なこと、貯蔵可能なこと、だ。
チョコパイは、甘くて美味しいという価値があり、一枚と量りやすく、小さく袋詰めされ運びやすい。
貯蔵に関しては不可能で、時間が経つと腐ってしまう。しかし、工場から安定的にチョコパイが供給されており、社会に出回るチョコパイ量は安定しており、チョコパイのインフレが起きにくいと考えられる。
そのため、国が担保する信用価値が小さいウォンの代わりにチョコパイが貨幣のように使われていると考えられる。
貨幣の成り立ちを考える上で興味深い事例である。